鉄細菌について 

 谷戸上流部で油が浮いているように見える所があります(下写真左)。
自然界の中にも油は存在していますが、現場を見ると、谷戸上部から油が流れ込んでいる形跡は無く、油と思っているのはオレンジ色から見て鉄細菌の活動の結果のようです。

 細菌(バクテリア)は、水に溶けた鉄イオンから水酸化鉄の殻を作り、バクテリアの死と共に赤茶けた沈殿物となり堆積します。そのため、オレンジ色の鉄細菌の膜は谷戸の湿地にはどこでもあります(下写真右 谷戸に掘った池の水面にもその膜が浮いています)。どこの谷戸でも保全作業をする中で気にならない程度になりますし、セリが群生しているため、水もきれいで鉄細菌も抑えられております。自然界に存在するレベルあればバクテリアも沈殿物も人畜無害と言われています。水面に油状に見える鉄の酸化被膜をつくることから、油の流出と錯覚されることがあります。

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谷戸上流部の流れに赤錆状の膜
谷戸上流部の流れに赤錆状の膜
掘った池の水面に赤錆状の膜
掘った池の水面に赤錆状の膜